あら、見合い写真よりかなりイケメンではないか・・・。深いお辞儀の後、廊下側に利休鼠の着物を品よく装った見合い相手の母親が座り、本人とその父親が黒檀の座卓の下座に座りました。
ショッキングピンクのスーツを着たアタクシと仲人さんはお断りしたのですが、勧められるまま上座へ座らせることになり、でも、思わず「大儀じゃ」と言いたくなるような姫様気分でした。
男は紺色のスーツにネクタイ姿で終始35度下方に視線を据え、両親たちの会話に頷いています。少ない前知識で互いを褒めあい、見合い特有の表面だけの会話はもはやネタ切れです。シーーン。
アタシは足の痺れをビビッと感じて正座の親指を交差しました。
ブラームス、お好きなんですね。あれは弟が聞いているんです。
今日は夜勤で別棟にいます。
呼んできます。はい。それでは、アタクシはお手洗いをお借りします。トイレの鏡で口紅を直していると、手の平にペッと唾を吐いて髪を整えている見知らぬ男が鏡にチラッと映りました。
あれが次男であるか。ふ〜ん。座敷にもどると次男も加わり、全員が主役のアタクシを待っていました。
はじめまして、アタクシが
論理板子でございます。おほほ。
(´、丶)ん?
(´・´)ん?
あー!スピキチ女!
あー!シロバイ男!そのとき突風が吹き、ツイタテがいきなりドーーンと倒れ、
お茶はこぼすわ、上品ぶった母親の着物の裾がはだけるわ、
全員が慌てて、ホーレ、
ゞ(。。*)ノウッ! ヾ(*’ロ’)ノ”ハッ! ゞ(*。。)ノウッ! ヾ(‘ロ’*)ノ”ハッ!今更慌てても仕様のないこと、3度目の不吉な予感が現実となりました。