こうして資本金2000ドル(約20万円)のSMALLCOMPANY・FUNAKI INC.(船木商会)が設立された。
一方、俺の住むCO-OPビルの会計士であるジョンが俺の会社の税金報告も兼任してくれるという。自宅のPCの机を会社に貸し、賃貸料として月額1万円を俺が俺に支払い、毎月の給与も税金額を考えて最低の額にした。鉛筆1本も会社の経費なのでPCの前で慣れないエクセル出納帳と格闘する船木社長である。
社長といっても俺の生活が変化するわけではない。制作で得た収入は会社の利益として税金報告を行わなくてはならない。
会社設立の意味があるのだろうか・・と、フト疑問が過ぎった。
ある日、俺はいつものように版画を買った。
支払い時、会社のRESALE CERTIFICATEを提示すると消費税(NY税)が免除され、いつも損をした気分の消費税支払いがこれで解決した。
俺はものすご〜く徳をした気分だったので、好物のウドン屋へ走った。