2009/1/10 (Sat)
LINKER-3
あの・・・
日記のタイトルですが、「家なき子」から、「続・家なき子」になり、 そして、最後のつもりで「続続・家なき子」を完結するつもりでした。 ところが、意思に逆らって違う方向へ飛んでいるではありませんか・・・ 「続続続・家なき子」で続行するべきかどうか思案しています。
ということで、このタイトルは暇なNY生活に復帰してから復活させることにしました。 帰国日を14日に早めたので、NYライフの話は休みます。 日記は以前の"LINKER"を再登場させ、日本ライフを徒然することにしました。
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2009/1/12 (Mon)
LINKER 3-1
photo by lorita12345
LINKER 小説家が自分の人生を書いた小説、または、書いたように見える小説はどの言葉にも存在するわけで、そのような小説はどの言葉で書かれていようと、もっとたやすく「真実の力」をもっているのです。そこには1人の人間の人生そのものがあり、だからこそ、小説家はどの言葉で書こうと、自分の文章を売るよりも自分の人生を売りたいという誘惑と常に戦わなくてはならないんです。
アタシは小説家ではありません。このHPの日記は匿名であれ、真実を語っています。何のためのHPかと問うことがあれば、所詮自己満足であると自分を納得した上で続けています。人生なんて短いようで長い。脳内の活性化がどうとか、心身共に懸念される状態になるその時まで可能な限り続けていきたく思っています。
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2009/1/13 (Tue)
LINKER 3-2
dankin donuts 午後3時。朝食も昼食も食べていないのに気づき、昨日の昼食の残り半分のピザをトーストして食べました。明後日はJFKから発つので、留守中の仕事や雑用の片付けで多忙です。先日の船木さんの手術内容の記録(medical record)が欲しかったので電話で問い合わせをすると、2週間後に郵送するという返答でした。それでは困ります。直談判するしかないと判断し、とりあえず病院にタクシーで出かけました。
ユダヤ名の病院の職員は殆どが黒人とプエルトリカン(ヒスパニック)、インド人などの人種の坩堝です。受付の黒人男にアゴでアッチと教わり、オフィスのドアを開けると、窓口の黒人男が同じくアゴでアッチと促します。別の窓口の黒人の女スタッフに、「父(亡)が危篤なので明後日には帰国しなくてはいけないんです。しばらくNYには帰れないので書類を出してください」「患者はあなただけじゃないのよ。こんなに沢山の依頼があるし、順番なんだから、とにかく2週間後に郵送します。1枚につき1ドルの手数料が必要ですからね」 机上の山積みの書類をみて、無理な事を頼んでいることは承知しています。でも、諦めるわけにはいきません。こういう場合はスーパーバイザーに直接掛け合うしかありません。
奥からスーパーバイザーのROSEという名の小柄なオバサンがでてきました。
申請書のサインだけは患者にして貰わないと。
OK.家に帰ってサインしてもらってきます。 30分で戻りますから待っていてください。
それからアタシは家に帰らず、病院前のスタバでカプチーノを注文し、隅のテーブルが空いていたので座りました。さぁ、申請書を作成しましょう。青色のボールペンで記入し、船木さんが署名をする欄は、隣のテーブルで新聞を読んでいる客に黒色のボールペンを借り、ボッテリとした特徴のある船木さんのサインを完成させました。
30分が経過したので病院に戻り、ROSEに書類を渡すと、ソファに座って待つように指示されました。え?もしかしたら出してくれるの?15分後、「はい。どうぞ。」書類の入った分厚い封筒を手渡してくれたので、料金を払おうとすると、「気にしないでね。お大事に。それじゃ」 嬉しくて涙腺が緩んでしまい、アタシの感謝の気持ちを感じたROSEは「グッドラック」と言いながら、自らドアを開けて見送ってくれました。
病院のエントランスを出ると、道向こうにダンキンドーナツの看板が見えました。 20ドルで2ダースのドーナッツを買い、大きな2箱を両手に抱え再び病院へ。ダンキンドーナツの店においてあったDMに「サンキュー」を書き、ROSEに手渡しました。
オー!ノー!ノー!そんなことをしなくていいのに・・・
狼狽するROSEの声を背に、照れたアタシは病院を後にしました。
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2009/1/14 (Wed)
LINKER 3-3
photo by lorita12345 OK!
ふぅ。休暇と仕事を兼ねた帰国なので沢山の荷物になりました。
先ほどからUSBにデータを取り込む作業をしています。洗濯物を取り込み、寝具の片付けは起床してからです。パレットをピカピカに磨き、筆拭き用の汚れた布は全部捨てました。生ゴミは車に乗る寸前に道路のゴミ箱に捨てます。冷蔵庫の中は牛乳、調味料、ビールだけになり、牛乳は朝までに飲みほします。冷凍庫の緑茶類、海苔、干しエビ、茶類、枝豆、焼きオニギリを残して全部処分しました。
回収した郵便物をエミリンの部屋に持って行き、ついでに無人の部屋をグルリと見渡すと、机の上はいつも雑然としているのですが、今回は長期になると感じたのか綺麗に片付けてあります。冷蔵庫を開けると、チーズ、ミルク、パン、ハム、野菜類などが残っています。エミリンもアタシの留守中やってきて、おもむろに空っぽの冷蔵庫を開けるでしょう。エミリンの引く姿が目に浮かびます。(´∀`)ケラケラ
デハ。ミナサマ。アタシハ アシタ ニホンニ カエリマス。
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2009/1/16 (Fri)
LINKER 3-4
photo by lorita12345 JAPAN 向かい風のため、いつもの飛行時間13時間が2時間も遅れてしまいました。
それでも視界に房総半島の海岸線が見えてくると陸に降り立った気分です。今回は空席が目立ちました。狭い座席でのエコノミー症候群を心配したり、隣の乗客の肘や、前席のリクライニングの角度が気になるのですが、今回は余裕の空の旅でした。自国へ帰るという気分が大いに幸いして、一睡もしないですべての映画をみました。
特に本木雅弘が納棺師を好演している「おくりびと」では号泣しました。流れる涙をぬぐいながら、スッチーに上等のワイン(小瓶)を何本とナッツやチョコレートを運んでもらいました。航空会社は赤白どちらも上質で口当たりのよいワインを選んでいるようです。またワインは後で役に立つので特別に用意した鞄に忍び込ませて持ち帰るように心がけています。家の冷蔵庫には売るほどワインが入っています。
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2009/1/17 (Sat)
LINKER 3-5
photo by lorita12345
昨年は落選したNYの某公募展に今年も出品していたのですが、先ほどNYの友達からメールが届き、
ロリさんの絵が入選しました。 おめでとうございます。
アーティストだった頃の船木さんが一発で入選した展覧会です。 展覧会開催は3月なのでNYに帰るのが楽しみです。
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2009/1/19 (Mon)
LINKER 3-6
photo by lorita12345 boke 2009年 夏以来の岡山です。青物市場で花を買いました。ボケの枝が全部で200円です。蕾がたくさんついているので滞在中は咲き続けるかもしれません。それにしても200円とは破格な値段です。 畳屋さんの玄関に大きなボケの木があり、路面電車の廃棄ガスで花びらが変色していますが、それはもう立派な木です。
到着した日は寒くて震えました。暖房をつけっぱなしにして、暖かいホテルに泊まろうとまで考えたほどです。2日目になると寒さに慣れたようで時差もあり午前4時に起床しました。午前5時の寺の鐘の音が聞こえ、岡山にいる実感があります。
プリプリのハタハタをふっくらと焼き、べったら漬けのお新香に油揚げと春菊の味噌汁が朝食メニューです。今年はハタハタが大漁だそうですが、油ののった一夜干しのハタハタはNYではお目にかかれない珍しい食材です。白子も皆さんにレシピーを教えてもらった通り、焼いて塩で食しました。まさに日本のフォアグラです。 機内でみた映画「おとむらい」で山崎努が七輪の網で焼きながら美味そうに食べるシーンは生唾物で、最も食べたい食材でした。
さて、本日は郵便物の転出届の手続きに郵便局へ行き、来客用のコンポートホテルの予約の確認をし、ついでに室内をみせてもらいます。その足で丸善と100均へ出かけます。愛車のチャリンコのタイヤの空気も補充しました。
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2009/1/20 (Tue)
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photo by lorita12345 4 AM 時差の関係で夕方は7時には就寝しています。昨夜はTV番組をみながら8時頃まで頑張りましたが、ベッドの電気毛布のスイッチを無意識でいれ、いつの間にか深い眠りに落ちていました。遠くで電話が鳴っています。諦めた相手は次は携帯で呼んでいるようです。起床すると携帯にメールがはいっていました。
午前3時にはどうしても目が覚めてしまい、8時間以上も寝るなんて時間が勿体ないです。身震いしてセーターを三枚重ね着にし、厚めのタイツの上にデニムをはき、その上に毛糸のスカートを着て、毛糸の帽子をかぶり、これで防寒は完璧です。
台所で、まずチチヤスのヨーグルトを飲み、次にべったら漬けをトントンと輪切りにし、カリカリと噛みながら、ハタハタを焼き、油揚げと春菊の味噌汁を作りました。午前4時の贅沢な朝食です。
今朝は待ちに待ったゴミ日なので、昨夜から準備していた数個の巨大ゴミ袋をズルズルと引きずり収集場所に捨てました。ゴミ捨て場のお稲荷さんに手を合わせ、家内安全、商売繁盛、経済の向上、晴れの国を祈願しました。
家の前にタバコの吸い殻を数個見つけました。「だれやねん!」軍手で拾いながら見上げると、下弦の三日月が青白い光を放っていました。
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2009/1/21 (Wed)
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photo by lorita12345 gift 日々体調が正常にもどりつつあるのがわかります。ホワイトハウス入りのオバマを見るつもりでしたが、やはり寝てしまいました。午後9時にお風呂にも入らないで就寝し、今朝は午前5時に起床しました。加湿器の為か、或いは家の中が寒すぎるのか、すべての窓がダラダラと汗をかいています。
土曜日は客人達が集まるのでアタクシの手料理でおもてなしをするつもりです。立食料理です。長く使っているケーキ用の型などをバッグに詰めて持ってきたのですが、100均でほとんど売っていました。トホホです。でも、まぁね、使い慣れているものがベストと慰めています。
畳屋さんにアーティチョーク(朝鮮アザミ)の種をあげたら、お返しに畑で採れた無農薬の大根、ホウレン草、わさび菜、ネギ、そしてミカンなどをくださいました。葉っぱのついたミカンはHP用にと気を使ってくれます。ミカンの果汁でミカンゼリーを作ります。ミカンの皮に流し込み半月型に切り分けましょう。
一昨年の暮れから始めた岡山の家つくり。 やっと客人を招待できるようになりました。
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2009/1/22 (Thu)
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2009/1/26 (Mon)
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photo by Ryu open house
オープンハウスが無事に終了しました。大阪のM氏、ヴィザ申請で帰国しているリュウ、奈良のモトコ、東京からはNYで家なき子になった埼玉氏、○英集のO氏とフィアンセ、地元を含む大勢のアーティストたち、NYからはW女史、母の葬式で帰国したアーティストのS氏、去年の今頃、「牡蠣オコ」や夢二生誕の地、明石城、古墳などに連れて行ってくれた地元の画廊のオーナーC夫妻、。徳島からはアーティストのA嬢が美青年のフィアンセと一緒に来てくれました。音大の教授夫妻も息子がNYではお世話になりましたと挨拶されてからは、最初から最後までテーブルの中央に坐し、ワインを飲みながら若い男女をつかまえては説教をしていました。
また美術館のK氏があちこちに声をかけ誘ってくださった地元の美術館の館長、学芸員、新聞社や雑誌関係の皆様、数えきれないほどの人々は150名以上になりました。パーティに使ってね。とワサビ菜を山ほどもってきてくれた畳屋さん夫妻は遠慮したのか来てくれませんでした。
デジカメ撮影はリュウにお願いしました。小さい家なので1階ではもちません。2階を開放しアタシはほとんど2階で接待しました。ケーキを先ず焼き、翌日からは料理を作り始め全部で18品作りました。まさに創作であり、これまでNYでおもてなしをしていたことが大変役に立ちました。当日の午後6時までにはすべて完成し、1口サイズの鶏フライが少し残っただけですべて完食しました。
真夜中までワイワイガヤガヤ。いつもは寒い家が人々の熱気で暖かくなり暖房を消す有様。明日は倉敷美術館に行くというリュウとモトコが最後まで残り、片付けを手伝ってくれました。
午前12時過ぎ、最後の2人が去った後、リュウの撮影してくれた画像をみていると、アタシの豪華な料理が全く撮れていないではありませんか!かろうじてこの画像があったので貼ります。汗。
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2009/1/31 (Sat)
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photo by lorita12345 Made in Okayama
岡山生活が早いもので2週間が過ぎました。 先日、岡山の某新聞社の男性記者と知り合いになりました。 NYでも記者の知人が結構多いのですが、今回も面白い人との出会いです。
ここは喫煙可能ですと言うと、最初は遠慮されたのですが、やがて美味しそうに吸いはじめました。NIKONのカメラや重そうなカバンを机に置き、意表をついた板チョコのアイテムをみせてくれました。斬新なデザインの灰皿を褒めると、早速クッキー型とホワイトチョコ型を含めた3個の灰皿をわざわざ持ってきてくださいました。
薄給の記者に散財させてしまい申し訳なく感じたので、トイレの棚に飾ってあった村上隆の食玩6点組を差し上げました。笑えるアイテムを傍らにインタビューが始まりました。受ける側は緊張が和らぎ、もしかしたら絶妙なプロの演出かもしれません。
さて、最近、トップページのオニギリのフラッシュのせいか、かなり重くてPCが固まります。アタシのVISTAが悪いのか、何か不具合がおきているようなので、せっかく作ってくださったトヨフミ先生制作のおにぎりのフラッシュを外してみました。これで少しは軽くなればよろしいのですが。
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2009/1/31 (Sat)
LINKER 3-12
photo by lorita12345 Midnightingale
今朝は午前3時に起床し、午後1時のNY時間に合わせて仕事をしました。
昨夜の夕飯は2日前に煮たブリ大根とスーパーで買ったキムチで済ませ、歯磨きをしながらTVの画面をなんとなく見て、午後8時頃には電気毛布で温まった布団に潜りました。政治部屋のパブロフ氏にVISTAの狂った画面修復の方法を教えてもらったのですが、お礼を伝えることもなく必死で修復作業をしていました。パブロフさん。グリコさん。ありがとうございました。完璧に直りましたが、夏から放置していたPCに26件のアップデートを発見。明日のことを考えて目覚まし時計をセットして就寝しました。
真っ暗な午前3時に起床。久しぶりに英語で会話をしながら、わずか2週間ぶりなのに、英語が普通に通じていることに驚いている自分に呆れています。今夜は午前1時頃に入るNYからの電話を待っています。昼間に2時間の仮眠をとりましたが、習慣というものは怖いですね。とても眠いです。まだ午後11時。さて、どうしましょう。
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2009/2/2 (Mon)
LINKER 3-13
photo by lorita12345
超!3000円!
ジッと家の中でくすぶっているより、チャリンコで走ると何かが起きる。 期待をしなくても、偶然はいきなりやってくるものです。
愛車のチャリで城下にある画材屋さんにでかけました。店の1階で筆洗い用のクリーナー液を選んでいると、店員さんが3階で本日限りの在庫処分を催し中と教えてくれました。3階にあがると、絵の具、筆、イーゼル、額などが乱雑に並べてあり、いつもはホルベインの絵の具を愛用しているのですが、聞いたことも見たこともないメーカーの絵の具が15cmx20cmの紙袋に入れ放題で1000円とのことです。通常1本3000円の超高価なカドミウム絵の具を3本も見つけたので3000円分の元が取れたと思いました。こんな機会は滅多にありません。欲とは恐ろしいもので、絵の具を全部買いしめたい衝動にかられました。が、ここのところは、
落ち着こうではないか!(`Å´)ノおう!
袋からはみ出ても良いそうなので、3袋にギッシリてんこ盛りで絵の具を入れました。そのうちに絵の具の名前をイチイチ確認する余裕なんてなくなり、何でもよいから得意の「勘」で入れまくりました。しめて3000円なり。安い。1階で見つけた正規価格の1500円のクリーナー液をキャンセルし、3階の埃をかぶってはいますが、十分使える全商品半額のクリーナー液、リンシード油、ヴァーニッシュ油、面相筆、ブラシ、ペインティングナイフ(3本)を選び、絵の具代を含めても合計5000円弱は破格の値段です。プラスチック製の絵の具箱は無料で持ち帰って良いとのこと。チャリの前後につけている2個のバスケットから荷物がはみ出ています。これ以上詰めるのは無理です。一度出直すつもりで急いで帰宅しました。
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2009/2/4 (Wed)
LINKER 3-14
photo by lorita12345
KAZU
以前、NYのアパートで脳溢血で入院した26歳の日本人男性について書いたことがあります。その後の彼について書こうと思いながら、アッと言う間に4年が過ぎてしまいました。生まれて初めて飛行機に乗りNYに駆け付けた両親と、知り合いの知り合いであるNY在住のアタシ達は病院のICUで何日も危篤状態の彼に付添いました。父親が「葬式の準備をしないと・・・」とつぶやき、泣き崩れる母親の背中をアタシは無言で撫でるしか何もできませんでした。初対面で素性も知らない他人の不幸を無視はできないアタシ達を人が良いと言われるかもしれませんが、海外で生活する人間の義務だと感じています。「神さま。仏さま。カズ君を助けてください」 そして、最後の頼みの綱は医師の力を信じるのみでした。
4年間の出来事を語るには筆不足なので割愛させていただきますが、カズ君は奇跡的に助かりました。しかし、強い後遺症が残り、右半身が付随となり、言葉も不自由になりました。膨大な医療費は彼の勤務先の保険で解決しましたが、今後の治療方法は長期間のリハビリのみでした。日本に残している90歳の老母の世話を知人に頼んでの渡航だったので、帰国して治療を続けるしかありませんでした。両親は病院と息子のアパートを毎日往復するのみで、英語も喋れず、異文化での不自由なアメリカ生活でしたが、愛しい息子が目の前で生きてくれている。これだけが両親にとって最高のアメリカ体験だったと思います。
帰国後、両親からのメールには、「病院でリハビリを続けています。、外出時は車イスの息子を母が押しています。言葉が少し喋れるようになりました」などと細かく書いてありました。あれから4年が経ちました。
春のような昼下がり、チャリで家に帰ると他県ナンバーの車が止まっていました。
真白い白髪の小柄な女性がアタシに向かって走りより、深々とお辞儀をなさいました。見覚えがあるけど・・・。女性の後であの頃より激痩せした懐かしいご主人が笑っています。そして、30歳になったカズ君が自分の足でスタスタと歩き、微笑みながら近づいてきました。
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2009/2/6 (Fri)
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photo by lorita12345
三美神
岡山に到着した日が16日。翌日ボケの枝を買い、翌週に桃と梅の枝を200円で買いました。猪鹿蝶の花札を連想しながら開花を待ちましょう。
やはり想像したとおり、ボケの赤い花はその後も咲き続けています。岡山を出発する頃は、白、ピンク、赤の3色の花が満開だと思います。NYからのメールでは街中が凍っているそうです。岡山は暖かく住み心地の良い場所だとつくづく感じました。数万円もすると思われるいただいた胡蝶蘭の植木が日々ぐったりしています。畳屋さんに重い鉢植えを貰っていただきました。
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2009/2/7 (Sat)
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photo by lorita12345
眠れる街
うむ。。。消えた。 1時間PCを放置して、F5で更新するとログが消えたわけで・・・す。 えーーと、何について書いていました?忘れました。うむん。
ゴーン。5時です。裏のお寺の鐘が・・・諸行無常の鐘の音・・・
ァ '`,、'`,、'`,、(;´▽`) '`,、'`,、'`,、'`,、
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2009/2/8 (Sun)
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photo by lorita12345
やさしい人々
昼夜逆の生活をしていますが、いつかNYを引き上げて帰国することになれば、この生活スタイルが当たり前になるので今から予行演習です。
NYのジョン、エメリン、チップ達からメールがはいっています。ベンがまたまた我儘な提案をしているようです。住人の過半数の賛成を得なくてはベンのマイペースで勝手な提案は徒労に終わります。メンバー全員が2月末のアタシの渡米を待っているとのメールでした。待たなくてもアタシの結論はNO!なんですけどね。このところNYは氷河期に突入しているため、水道管が凍ると破裂し住人に迷惑をかけることになります。スペースを売りたがっているベンは光熱費を節約するために無人の部屋の暖房を切っているようです。最上階のチップがベンに怒りの抗議文を叩きつけていますが、ユダヤ人のベンは相変わらず馬耳東風でしょう。
ところで、昨日の日記の締め括りを笑いの顔文字で誤魔化しましたが、人間心底泣きそうになれば、逆に笑えてくるものです。ズバリその心理をVISTAに登録していた顔文字で表現しました。このEPSONのパソコンには顔文字を登録していません。
(・∀・)ナ〜ンチッテ。顔文字がありますたワン。
EPSONは購入した日から固まり、原因究明、復旧作業も手つかずのままでNYに飛びました。半年後に帰国。祈りながらPCを起動しても奇跡は起こらず固まります。速度をあげてタイピングをする理由は忌まわしい予告なしの凝固への挑戦なのです。PCが固まるとアタシも全身硬直人間、または拮抗縛り乙。では、ここで一度保存。OK!
写真の可愛い3箱はバレンタインのチョコ。ではありません。前に登場した記者さんのくださった携帯用灰皿が入っています。綺麗な包装なので棚に飾っています。シュールなアートワークですよね。新聞に記事を書いてくださったのでお礼をと思いながら週が明けてしまいました。昨日、記者さんがフラリを装って陣中見舞いに来てくださり、先を越されました。恐縮です。;;
先週の金スマをみていると、安住(キャスター)がでていました。 誰かに雰囲気が似ている。おお!岡山の記者さんとそっくり!
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2009/2/9 (Mon)
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photo by lorita12345
明和電機
近所のデパートで明和電機のパフォーマンスが2時からあるというのでチャリを走らせました。大幅に遅れていたのですでに会場は大入り。立ち見客の最後尾で跳ねたりつま先立ってはみましたが、彼の声が聞こえるだけで姿が全く見えません。デパートの人にお願いしてウンコ座りをしている観客の中にスペースをみつけてもらいウンコ座りをしました。座ったと同時に、明和電機の、「では。皆さん。さようなら」
退場では人々の道ができ、皆が握手を切願しているので、アタシも何となく手をだすと、彼の硬い握手が返ってきました。誰かが撮影しても良いですか?と言ったので、アタシもデジカメでシャッターを押しました。その時の彼のアタシ目線の画像がこれです。なにげに意識している目線だと思いません?
ごめん。どうしても気持ち悪い目線なので100均の灰皿にCHANGE。
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2009/2/11 (Wed)
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photo by lorita12345
Mother
W夫人から好物の神楽坂の中華饅頭が宅配で届きました。沢山の饅頭を岡山滞在中に食えとでもいうのでしょうか。饅頭が届いた日、W夫人と長男が瀬戸内の直島にあるベネッセ美術館を見学したついでに岡山にやってきました。
瀬戸内海の直島には岡山・福武書店の現代アートのコレクションで人気の美術館があり、直島や犬島を見学し、通過地点の岡山へ立ち寄る。というのが最近の風潮のようです。ベネッセの最新コレクション「モネ」の見学者が連日長蛇の列をなし、数時間の待ち時間は一日仕事なので昨年の夏はあきらめました。これまでの人生でモネだけでなく名品といわれる作品群を、フランス、NYなどの美術館などで鑑賞するだけではなく、より具体的な場所で見ることができ、知識だけではなく感性を養うことができました。無駄な人生を送ったとは思はなく、むしろ誰もができないことを経験したことは事実で、色々とありましたがラッキーな人生かもしれません。
ロスから帰国しているW夫人の長男、キヨ君とは2年ぶりの再会です。リュウと同じく査証の申請手続きでの一時帰国だそうです。NYで学生をしていた頃の彼はデザイン畑の人でクールな感覚はより洗練されていました。
母親は遠くに別れて暮らす息子と親子水入らずの旅を計画したのでしょう。彼女の一抹の寂しさを垣間見ていると、アタシの両親のあの時の切ない気持ちを思い出しました。
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2009/2/12 (Thu)
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photo by lorita12345
YOKO
W夫人、息子のキヨ君から絵葉書が届きました。岡山の消印になっています。岡山空港から飛び立つ前に投函したと思われます。千客万来とは良くいったもので毎晩NYと同じメニューで接客をしています。記者さんに電話をいれると夕食にジョインしてくれました。驚くほど酒の強い人のようで酔った気配がありません。面白い人物です。畳屋さんと同様、信頼のできる人に巡り会えたような気がしています。
翌日、ロリ板でお馴染みのYOKO様が東京から来てくれました。昨年夏は延々8時間も愛車を一人で運転してやってきた彼女に驚きましたが、今回は新幹線で岡山駅に。駅前から路面電車に乗り継ぎタンポポのような笑顔で「来たわよ。うふ」。今夜は当家で一泊し、翌日は京都で岩絵の具を買い、東京に帰るそうです。
YOKO様と再会を喜ぶ間もなく、フイの客人がドンドン増え、今夜は7人分になりました。昨夜の夕食で食材を使ってしまい冷蔵庫は殆ど空っぽです。予想通り、料理の天才・YOKO様が残り物を利用してリズミカルに3品ほど作ってくれました。醤油だけで味付けをした春菊の上から熱したゴマ油をかけるサラダなど、素晴らしいレシピです。コケテッシュな会話と持ち前の笑顔で皆さんに相槌を打ちながら料理でもてなしてくれました。機敏で手際の良いYOKO様に脱帽です。
PS:W夫人からの大きな中華饅頭はメイン料理として食卓に並べました。当家には蒸し器がありませんが、大きな饅頭10個を鍋で一度に蒸し、熱々の饅頭を4つに切り分けて皿に盛る技はかなりの経験がなくてはできません。あらためてYOKO様の聡明さに敬意を表します。
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2009/2/16 (Mon)
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photo by lorita12345
金時さつま芋
まじで4日も日記を更新していませんでした。失礼いたしました。
週末にはNYに出発するため、昨日より片付けをはじめました。放置していたNYの仕事がたまっています。先方にメールを打ったり、電話で仕事をしています。少しでも片づけておかなくては、時差脳内畑で蝶と戯れるわけにはいきません。
不意に訪れるかもしれない客用の食材を冷蔵庫に少し残し、これからはハタハタの一夜干しを焼いたものと、900円で軽く300グラムはあるアンコウの肝を買ったもので地味に過ごすつもりです。肝は蒸して荒熱をとり、薄くスライスしたものに柚子汁の三杯酢と出し汁で調味し食します。一昨日は東京からの友達が泊ってくれたので、「天平」というドテ焼きと餃子だけの店で飲みました。串にさしたドテ焼きは3本で一皿分です。一本目は美味なのですが、3本目になると喉のあたりがねちっこくなります。口直しの餃子が微妙に爽やかで、2皿目をおかわりをしました。岡山で必ず一度はいってみたくなる店です。
冷蔵庫のものは捨てるつもりですが、一両日中に倉敷からフジオが来てくれるので、巨体の彼が綺麗に食べてくれると思います。彼は5年前にNYに留学をしていましたが、アタシの作ったトンカツに声がでないほど感激してくれました。「激ウマっす・・・」
写真の「金時さつま芋」が新鮮で美味しそうだったので買いました。焼き芋って結構高いので、自分で焼けるのではないかと思い、オーブンで25分焼きました。熱々の焼き芋はホクホクで栗のようです。熱っ熱っ。
(´_`)甘い・・・
うっめーーーーっ!!(・∀・`) うますぎーーーっ!(・∀・`)(・∀・`)
NYのチャイナタウンでサツマイモを見つけ嬉々としてオーブンで焼いたことがありますが、日本のサツマイモは比べ物になりません。バターや塩などの余計なものは必要なく、これぞ野菜の王様でしょう。
今回の帰国では素晴らしい人々との出会いがあったり、美味しい食材などを味わいましたが、金時サツマイモの感激は半端ではありません。どこにいくにも芋をカバンの中やレンタルした軽四の運転席に持ち込んで食べています。
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2009/2/17 (Tue)
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photo by lorita12345
NAGI
岡山と鳥取の県境に那岐山があり、麓には那岐の山を背景に美しい美術館が建っています。知人の学芸員K氏に会いに行こうと突然決めたのが午前11時。グーグルで検索した地図を見ながらレンタルした軽四で走りました。昨年も県北を走ったのですが、気づくのが遅くて姫路方面に向かってしまい、1時間で到着の予定が2時間以上も無駄に走ってしまいました。今回は去年より遠い県北で粉雪の舞う天候でしたが、船木さんが運転してくれたので2時間弱でスムーズに現地に到着することができました。あと一時間走ればT夫妻に会えるのに軽四の限界です。次回は夏の大山を超え蒼穹の日本海を目指しましょう。
ところで、昨夜は生き人形作家のマネージャーがいらしたのでほこほこの焼きたてサツマイモを食卓にだしました。彼女は美味い!を連発し、アタシも食べなきゃ損!夢中で食べました。んんん。。。沢山あったはずのイモが1本しか残っていません。イモを車に放り込み、県北に向けてイザ出発。空腹を訴える船木さんが「今日は絶対にラーメンを食べる!」と贅沢なことをいいます。芋を半分を渡しましたが、もはや芋を食べようとしません。途中沢山のラーメンの看板が見えましたが、こちらは53号線を見失うわけにはいきません。津山市を過ぎると雪が激しく降り始めたので目的地は近いと感じました。
しばらく走ると雪で覆われた那岐山の雄姿が見えてきました。国道沿いに小さいラーメン屋を見つけたので山を見ながら遅い昼食をとりました。店主手作りという焦げたチャーシューとピータンが中々いけていました。一杯750円也。
日本原自衛隊駐屯地を徐行で走り抜け、自衛隊員の官舎の入口の「演習おつかれさま」の大きな看板が臨場感を漂わせていました。
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2009/2/18 (Wed)
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photo by lorita12345
temp.atlier
波に乗るという言葉がありますよね。結果を期待してではなく、一歩前に足を踏み出すというか。後ろを振り返っても何かが変わるわけではありません。とにもかくにも進むしかないんです。
那岐の帰りにレンタルした車を返却し、タクシーで岡山行きのバスセンターに向かいました。タクシーの運転手さんが土地の説明をしながら、この医院は「あさのあつこ」さんの家ですよ、と教えてくれました。彼女はアタシの愛読書である文芸春秋に毎月随筆を書いている人です。「こんにちは。あさのあつこです」で始まる随筆を読みながら、この作家は何者?と思わせる素人臭い文で、しかし、文章のトーンと柔らかい筆のリズムが同化していて、気負いのない文章を書くこの作家のことが気になっていました。こんな国道沿いの小さなクリニックで文筆業を続けている人がいるという意外性に何気に安堵しているアタシがいました。
県北にでかけると一度は必ず行くホルモン焼きやさんの店主が「今度は夏にくるんじゃろ?」と言いながらジャージャーとホルモンを焼いてくれました。ローカル各駅停車のバスに揺られ岡山に辿り着いたのが夜9時。久しぶりにTVを見て就寝しました。
写真はアタシの机です。長い机の右半分にノートパソコンがあり、主にPCでメール作業をしています。左半分は制作用のスペースです。結局、絵の具をガラス板に絞り出すこともなく、筆を洗うこともなく、何もしないで今回の岡山生活は終わりそうです。
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2009/2/19 (Thu)
LINKER 3-24
photo by lorita12345
willow
雨が降っています。
先日、17歳の高校生が母親と一緒にやってきました。 彼女は通信高校生です。描く事が大好きな少女は小さいコピー紙や便箋にビッシリ絵を描いていました。拝見後、船木さんがやおら畳一畳サイズの紙を壁に貼り、HBの鉛筆を手渡し、「何か描いてみる?」 彼女は夢中で描き始めました。
1週間後、あの親子が再びやってきました。
先日の白い紙を壁に貼り、船木さんが言いました。「正直なところ少し残念な気分。殆ど進んでいない。大きい紙を渡した理由が分かる?」「娘は風邪ひいてたので・・・」と母親が言いました。うむん。大人達の会話を聞いているのかどうか知りませんが、少女は壁にむかって描き続けています。見かねた船木さんが中間トーンを出す方法をアドバイスすると理解力が驚くほどよろしい。すぐに自分のものにしています。陰影を出す方法を見せると、鉛筆で汚れた顔や手を気にすることなく何度も鉛筆を削っては描き込んでいきます。聡明な少女です。彼女が夢中で作業を続けている間、アタシは傍観者でしたが、ジャージーのポケットにいれていた9Bの鉛筆で強い色をこっそり入れました。違いがわかるかどうか。さて、どうでしょう・・・んんん。 「あっ。凄い!」 分かったのね。良い子。
柳が膨らんでいます。もうすぐ緑の新葉がでるでしょう。 帰り際、抱きついてきた少女に9Bの鉛筆と鉛筆削りをプレゼントしました。
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2009/2/20 (Fri)
LINKER 3-25
photo by lorita12345
I love Apple
映画「おくりびと」が最優秀作品賞に選ばれましたね。 1ヵ月前の帰国で機内で号泣した映画です。 久し振りのモックン健在と感じさせる映画でした。 NYへの機内で同じ映画を上映していることを期待して、 アップルの街、NYから再び皆様にハロ〜とご挨拶します。
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2009/2/23 (Mon)
LINKER 3-26
photo by lorita12345
on a way
新幹線で東京まで。車内アナウンスで通路にでて携帯で撮影しました。ガラスの汚れもきっちり撮影できています。撮影しながら感じることは、普通の「山」。
東京では分刻みで用事を済ませ、22日は午前6時35分赤坂東急発のリムジンバスに乗りました。航空時間14時間の機内では眠るのが勿体無いので「おくりびと」を2回みて号泣し、「青い鳥」に泣き、なんとかというアニメで大笑いをし、まことに支離滅裂な機内の旅でした。
JFKに到着すると、永住権保持者(グリーンカード)はアメリカ人と同じ列に並び入国手続きを行います。隣はエンドレスの列でいつも申し訳なく感じています。でもね、早く手続きをしても、荷物はエコノミークラスなので最後の最後に出てくるんです。今回は久しぶりにアタシの荷物にチェックがはいり、大テーブル上にカバンの中身を1つずつ出して念入りにチェックされました。
成田で買った1000円のお土産用のクッキーの包装紙を破り、缶のセロテープを外して中身のクッキーを調べるので、「チョコとクッキーがサンドされた乳児食ですねん(嘘)」。醤油ラーメンについては、タレに牛肉の白い脂が見えるということで没収。カレーのレトルトも牛肉が入っていると判断され、カレールーも牛肉の粉末がはいっていると思われる。などと勝手に決め付けられてすべて没収。成田で買った450円の5個入りのお稲荷さんについては、「豆腐と米でできてる自然食品ですねん」と説明したので無事でした。アメリカ側は牛肉に神経を使っているようです。
タクシーの窓を雪が叩きつけて視界が悪く、マンハッタンの街が霞んでいます。家のドアやエレベーターの壁は汚くて長い年月を感じさせます。住人達は誰もいないのかビルの中は深閑としています。不景気にあおられてNYを捨てたか・・・うむ。
とりあえず冷え切った家に暖房をいれ、その間に、1ヶ月放置していた湯タンクの茶色のお湯で湯船を満たし元湯の温泉気分で温まりました。回転寿司の緑茶をいれ、稲荷寿司を食べながら家の中を見渡すと船木さんの植木の葉が変色しています。 黄色部分の葉を切っていくとスッキリ坊主になりました。
帰国中に入賞した作品が1000ドルで売れたので至急連絡乞うという内容のメールを受信しました。直ぐに東京の船木さんにメールで報告しましたが、未だに船木さんからの返信がありません。汗。
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2009/2/24 (Tue)
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photo by lorita12345
nothing new
1ヶ月半もNYを留守にするなんて結構大変なんです。辞書のように重い手帳、2冊のスケジュール帳、4本のUSBとCDケース、保険証書、印鑑、通帳、旅券、グリーンカード、携帯などを常にバックパックにいれて行動しています。以前は重い富士通のノートパソコンを背負って帰国していましたが、携帯の普及もあったりで、今のところ必要ありません。四季の衣類を帰国の度に運んだので寒い冬を越す程度のものは揃いました。帰国時の旅行カバンは衣類で溢れますが、渡米時は逆に食料品が増えます。特にここ数年の間、何度も往復して日本での生活体制を作りましたが、NYでの生活がまだ主なのでNYには生活必需品が揃っています。
物だけではなく、人との繋がりも家族構成になりました。いつの日か訪れる彼等との別離を覚悟していなくてはなりません。住人のマサコやユダヤ人のベンやリチャード達のように厚かましい人種ではないので、今回は植物や郵便物の世話を誰にもお願いしていませんでした。船木さんとアタシのパソコン境界に衝立代わりとして設置していた1本の植木が枯れてしまい、もはや植木を育てる事は無理でしょう。厳寒のため、水道管が凍り破裂することを考えて元栓を締め、暖房を最低温度に設定し、南側の窓際に小さい希望をこめて山椒とミカンの植木を移動していました。落葉を覚悟しての出発でしたが、今朝、数個の新芽を見つけました。
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2009/2/26 (Thu)
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photo by lorita12345
It's My Day
1ヶ月半分の郵便物を受け取りに郵便局へ行ってきました。汚くて臭い人身大の麻袋を床にズルズルと引きずって出てきたオジサンが、「どうやって持って帰るんだい?」 no problem!(´∀`)v 暖房が効いた郵便局の大理石の床に体育座り&&&をして種分けを開始しました。 不要なものはすべて備え付けのゴミ箱にドンドン捨てていきます。1時間後、1/10に減った殆ど請求書の郵便物をバックパックに詰め、途中パン屋でイタリアンブレッドを詰めても余裕だったので、ついでに牛乳を買いました。さて、郵便局で種分け中、展覧会のディレクターから手紙が3通届いていました。内容は下記の通りです。
1) 2000人余の応募作品から250人が選ばれました。おめでとうございます。 2) 250人のうちから18人の入賞者の1人に選ばれました。おめでとうございます。 3) 不景気なのに、あなたの絵が1000ドルで売れました。連絡乞う。
買主の名前をグーグルで検索すると、な、なんと!! 映画、Sweet November や、マトリックスのプロデューサーでした。
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2009/2/27 (Fri)
LINKER 3-29
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fish power
去年の今頃、長蛇の落選組の人々に混じって落選作品を引き取りに行きました。NY居住の落選組がこれだけいるのだから、郵送で返却する数は計り知れないと感じました。前に立っているオジサンの作品を(今更ミニマルではなかろうと感じながら)褒めると、「そうだろ。審査員は何もわかっちゃいないんだ。ブツブツ」
アタシはそうは思いませんでした。小品展を侮り、放置していた作品に加筆することもなく、安易に出品していたのです。完璧に甘くみていました。日本の船木さんに報告すると、「嘘ぉー。俺の作品は入選したんだけどな・・・」 悔しい反面、この作品では仕方ないと感じ、1年後の今回は念入りに準備をしました。
早速、展覧会場にでかけました。250点の展示は、日本の公募展のような3段掛けではなく、一列に飾られ、それぞれに照明がなされています。7部屋に分けて展示され、順番に進むと、妙に懐かしい臭いがします。gallery-3に入ると臭いがもっと具体的になりました。
バービー人形の洋服を小さい煮干で作っている立体の異臭が部屋中に漂い、努力賞の☆印がついていました。確か、アタシの絵もこの部屋にある筈です。絵は煮干の真後ろにあり、ドアを開閉する度に微妙に揺れる壁に飾ってありました。煮干の立体で見えにくいので、誰もいないのを確認して煮干の台を30cmほど右横に移動しました。絨毯に台の跡が残っていますがそのままにしています。可愛いで賞の☆印のついたアタシの絵の下方に妙な壁絵が飾ってありました。郵便受けから両手がニューとでているオブジェです。何を考えてこのような発想がでてくるのでしょう。
煮干台を右に移動したので、壁絵が完璧に隠れてしまいました。 ますます存在感がなくなり少し気の毒な気がしました。
翌日、再度確認しに行ってきました。 煮干台は元の位置に戻っていました・・・(´∀`;)
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2009/3/1 (Sun)
LINKER 3-30
photo by lorita12345
JUMP
ロビーでマサコ夫婦と会ってしまいました。 挨拶してすれ違おうとすると、興奮気味の2人に囲まれ、
展覧会をみたわよ。受賞してたわね。おめでとう。 マトリックスのプロデューサーのコレクションになったなんて凄いわね。
同じビルに住むマサコは自称・抽象画家で、会議の時もメモ用紙にデッサンに集中し、心ここにあらずの自己中の人です。いつも同じ抽象画を描き、最近は自費でカタログを出版ほどの力の入れようです。この日記にはマサコが頻繁に登場しますが、傲慢、自己中心型、守銭奴、強欲、怠慢、男運が悪い、非常識、すべてのネガティブ語が適用するほどインパクトの強い女なのでネタにしてきました。そんな彼女ですが、いつもアタシの絵を素直に褒めてくれていました。今回も素早く展覧会を見に行き、素直に祝福してくれます。後ろから大声がするので振り返ると、マサコが・・・
あなた!描きなさい!頑張りなさいよ!
これまでの彼女の嫌な印象とは違い、少しアタシの心が揺れました。
さて、LINKER-3はこれにて終了です。 LINKER-4は、白桃の季節に復活させます。
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